チェンマイ名物の『カオソーイ』は、カレースープに麺と柔らかく煮たチキンが入っており、最後にカリカリの揚げた麺をトッピングする、日本人にもファンが多いタイ料理のひとつです。
若者や観光客でにぎわうショッピング・モールのサイアム・パラゴン。
地下の飲食階に『Khao‐Sō‐i』という、平日でも外まで人が並んでいる人気店があります。

サイアム・パラゴンの人気のカオソーイ専門店Khao‐S
店名のとおり、チェンマイ名物のカオソーイを提供しているお店のようですが、店構えは一見すると、まるで日本食店のようです。
この店では、チキンの変わりに和牛をトッピングしたり、和を感じさせる器で料理が出てきたりと、どうやら日本のテイストを取り入れた創作料理のお店のようです。
チェンマイに本店があり、バンコクではシーロムとラマ9世のセントラルでもお店を展開しているようですが、チェンマイ店とシーロム店は一軒家を日本の古民家のように改装していて、内装もかなり凝っています。
日本×カオソーイとはなかなか斬新なアイディアですが、日本食が人気のタイですので、日本とタイの古都チェンマイを掛け合わせたコンセプトがタイ人にはウケるのかもしれません。
また、中国人客の割合も多いようで、タイ料理と和牛を一度に楽しめるというのは、お得感があるのかもしれません。
提供している料理は、和牛のほか、ロブスターを使用したカオソーイもあり、一杯300~500バーツと値段もかなり高めです。
カオソーイのスープで麺を炒めたカオソーイ・パット・へーン(炒めた汁なしカオソーイ)という調理法も独特のメニューもあるようです。
一方で、私がときどき食べるカオソーイは一杯たったの50バーツ。自宅近くのチェンマイ出身の女性がやっているお店のものをよく食べます。
さらには、どうせ和牛を食べるなら、醤油か塩コショウで炒めて白いご飯で食べたいなというのが本音で、創作カオソーイを食べに行く機会は、なかなかありませんでした。
そんななか、エムクオーティエの地下の飲食階で、和牛入りのカオソーイを発見しました。
「クルア・チェンマイ」というトンローにある、チェンマイ料理を提供するお店ですが、小さい出店をエムクオーティエでもオープンしているようです。
チキン入りのカオソーイは1杯169バーツ。オーストラリア産の和牛入りカオソーイは1杯319バーツですが、もうひとつ牛肉のランクを落とした229バーツのカオソーイがあったので、それを注文してみました。

エムクオーティエの地下にあるお店『クルア・チェンマイ

チキン入りカオソーイは169バーツ、和牛入りは319バーツ
ずっと気になっていた牛肉入りのカオソーイですが、牛肉は日本のしゃぶしゃぶ風に、赤身をうっすら残すように丁寧に火を通してあり、旨味が残るように繊細に調理してあるのが印象的でした。
思いのほか、和牛とスープの相性がよかったのですが、通常カレーは豚・鶏・牛とどれでも相性がいいので、これは好みの問題なのかもしれません。
そして、せっかくなので、もう一店舗、カオソーイで有名なお店に足を運んでみました。エンポリアム4階のフードコートでオープンしている「オン・トーン」は、チェンマイに本店、アーリーにもお店があり、ミシュランのビブルグマンも受賞している有名なカオソーイの専門店です。
モスバーガーの向かいにあり、黄色と水色の鮮やかな看板が目印ですが、一見するとカオソーイのお店とはわかりにくいです。

エンポリアム4階のフードコートでオープンしている「オン・トーン」
そして、ここでも通常のカオソーイに加え、変わり種のカオソーイのメニューがいくつかありました。
麺ではなくご飯と一緒にカレーライスのように食べるカレーセットや、チェンマイソーセージ『サイウア』入りのカオソーイ。麺をスープで炒めた汁なしカオソーイもあります。
こちらは、フードコートということもあり、チキン入りのカオソーイは1杯119バーツ。和牛入りカオソーイはありませんでしたが、牛肉入りカオソーイは149バーツとお得な値段設定です。

チキン入りのカオソーイは1杯119バーツ、牛肉入りカオソーイは149バーツ
このように、プロンポン駅周辺でも気軽に、いろんな種類のカオソーイを楽しめることがわかりました。
観光客でもタイに住んでいる人でも、カオソーイ好きの日本人は多い印象です。
正統派のチキン入りを食べるのもよし、変わり種に挑戦してみるのもよし、ぜひカオソーイを楽しんでみてください。
今回紹介したお店の詳細を本紙19面にまとめてありますので、そちらもご覧ください。
タイ自由ランド 2025年8月5日号掲載
Khao‐Sō‐i のフェイスブックページ
クルア・チェンマイ のフェイスブックページ
オン・トーン のフェイスブックページ
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