ワット・パークナムだけじゃない!BTSウッタカート駅から徒歩で行く、個性的なお寺の密集地を一気に巡る旅

タイで有名なお寺のひとつに、ワット・パークナムが挙げられます。円球の天井に鮮やかな仏画が描かれていて、幻想的で写真映えする場所としても話題になりました。

実は、ワット・パークナム周辺は、ほかにも個性的で、かつ歴史のあるお寺が密集しており、今回はBTSウッタカート駅から、徒歩でお寺を巡る旅をしてみました。

きっかけは、昨年の大晦日、12月31日。ノンタブリーにある義理母の家で年末を過ごしていましたが、夕方、ふと空を見ると、立派な龍の形をした雲が浮かんでいるのです。

2024年の大みそかに空にヘビの神様(もしくは龍神様)の雲が空に浮かんでいました

なんておめでたい、とすぐ写真を撮りました。「来年の2025年はヘビ年だからヘビの神様があいさつにきたのかな?それとも、今年は辰年だったから、龍の神様がお別れの挨拶に来たのかな?」なんて考えていたのですが、こんなときは、龍神様のいるお寺に挨拶をした方がいいと、どこかで聞いたことがあり、ネットで検索してみると、ワット・パークナムの近くに、ナーガ(ヘビの神様)を祀るお寺があることがわかりました。

さらには、周辺には面白そうなお寺がいっぱいとのことで、現地に詳しい知人とBTSウッタカート駅から、お寺を巡る旅をしようということになりました。

早速ですが、今回訪れたお寺を紹介していきたいと思います。

まず、一番最初に訪れたのは、①ワット・ナーンチーチョーティカラーム。コンドの間をすり抜けて、かなり小さいソイを通って行くのですが、意外にも駅から徒歩3分ほどで着いてしまいました。

お釈迦様が象と猿に説法を説く姿を写した仏像がある珍しいお寺です。

お釈迦様の説法を聞く象「ワット・ナーンチー チョーティカーラーム」

有名なお寺ではないので、参拝客は自分達しかおらず、閑散とした雰囲気でしたが、境内の壁画がとても立派で、手入れが行き届いていることからも、由緒あるお寺なのだということがわかります。

お寺巡りは、有名どころだけでなく、自分の心が休まるお気に入りの場所を発見するのも楽しみのひとつです。そんな気持ちにさせてくれる心地のよいお寺でした。

そして、今回メインのナーガが祀られているお寺②ワット・ナークプロクは、ひとつめのお寺から歩いてすぐの場所にありますが、ここでは雰囲気が一気に変わり、タイ人の参拝客であふれかえった境内は、活気と熱気を感じる場所でした。

ヘビの神様・龍神様を祀る「ワット・ナークプロク」

あまりにも熱心にお祈りするタイ人の様子を見ると、どうやら、このお寺は、たくさんのご利益をもたらしてくれると有名なようです。今年がヘビ年ということも関係しているのかもしれません。

お布施などで繁盛しているお寺というのは、お布施などで繁盛しているお寺というのは、見ていてわかるものですが、このお寺はかなりのお布施があるようで、本堂だけでなく、新しい建物に立派で巨大なナーガのモニュメントがいくつも置いてあります。

ちなみに、ナーガはヘビの神様ですが、見た目はどうみても龍です。ナーガが中国や日本に伝わった過程で、本国でもともと祀られていた龍と融合したそうで、ここら辺はおおらかに、ヘビ年の人も辰年の人も、どちらも歓迎しているようです。

さて、ここから大通りのトゥート・タイ通りに出て少し歩くので、かなり構えていたのですが、5~10分ほどで、あっさり次の目的のお寺③ワット・クンチャンに着いてしまいました。

グーグルマップで見るよりも、それぞれのお寺の距離がずっと近いですね。

ワット・クンチャンは、個性的すぎて、今回一番衝撃を受けたお寺です。

建物も仏像もとにかくデカい。色も煌びやかすぎて、まるでテーマパークのよう。(とカジュアルに表現してしまうと、ご利益がなくなってしまいそうですが…)

ミャンマー風の個性的なお寺「ワット・クンチャン」

インパクトが強い涅槃像

ビルマ(ミャンマー)風とのことですが、ラマ3世の時代にタイが現在のラオスの国軍に勝った記念に建立されたお寺とのことで、それがなぜミャンマー風のテイストなのかは、インターネットで調べてもわかりませんでした。

新しいお寺に見えますが、日本が江戸時代の頃に建立されているので歴史も長いですね。

そして、このお寺の脇の小道の小さい橋を渡ると、有名なワット・パークナムに行くことができます。

ワット・パークナムへは、今回利用したBTSウッタカート駅とは真反対の方向にあるMRTバンパイ駅からやって来る人の方が、圧倒的に多いですね。

バンパイ駅から、お寺に向かう道順は、やや複雑で、これが私が有名なワット・パークナムになかなか行く気にならなかった理由です。

個人的には、今回のBTSウッタカート駅から徒歩でお寺を巡る道順はおすすめです。

というのも、私は今回、初めてワット・パークナムを訪れましたが、写真で見た何倍も素晴らしいお寺でした。

現物は写真よりもさらに豪華絢爛「ワット・パークナム」

有名な天井画と大きな大仏だけでなく、パゴタ(仏塔)には、美術館も併設されており、とにかく美しい。反対側の本堂へ向かう建物には、丸太(チークでしょうか)をそのまま利用した柱が何本もあり、贅沢なつくりです。

敷地も大きく、可愛いカフェも併設してありました。

他のお寺と比べると、とてつもなくお金が掛けられていることがわかります。が、ギラギラしたいやらしい豪華さではありません。

みんなが、タイの仏教の世界を楽しめるようにとつくられた、神聖で幸せな気持ちになる場所です。

このワットパークナムを一番最後にすることで、どのお寺のよさも十分に味わえます。

ワット・パークナムを最初に見てしまうと、ほかのお寺がやや見劣りしてしまうかもしれません。

さて、私のお寺を巡る旅はここで終わりましたが、グーグルマップで見る限り、ほかにもお寺が点在しているようです。

このエリア全体がパワースポットのようですね。

最近は、雨季のシーズンですが、今年は雨量がそこまで多くないようで、今回は、午前中の出発で、夕方の雨が降る前に、すべてを見終えることができました。気温が例年に比べそれほど高くないのも嬉しいですね。

今週末は、ぜひお寺巡りの旅に出かけてみてください。(編集部 T)

タイ自由ランド 2025年7月5日号掲載

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