バンコク子ども図書館 30周年!笑顔が集まる親子のオアシス

1995年、「あったらいいね、子ども図書館」――そんなあたたかな願いから、「バンコク子ども図書館」は誕生しました。
開館以来、バンコクに暮らす日本人の親子にとって、心のよりどころであり続け、子どもたちの成長に寄り添ってきました。日本人会の協力も得ながら歩んできたその歴史は、今年でなんと30周年を迎えます。
家庭文庫「サワディ文庫」をもとに、開館当初は小さな活動だった図書館も、今ではたくさんの来館者で溢れ、特に土曜日の午前中ともなれば貸出カウンターに行列ができるほどの賑わい。
棚には幅広い年齢層に向けた日本語の絵本や児童書が並び、館内を彩るディスプレイや掲示物は季節ごとに変わり、大人も子どもも思わず見入ってしまいます。
読み聞かせイベントや紙芝居、ストーリーテリングなどの催しも定期的に行われ、子どもたちの心を育む場となっています。

子ども図書館では、ボランティアメンバー同士の交流を深めるために1年に1度、全体会を開催しています。グループトーク、「おはなし会」の体験を通して、活動への理解と交流を深めます。
今年の全体会では、日本人会の事務局長や、開館当初から活動を続けるボランティアさんのお話から幕を開けました。
総務グループからは未返却本や学生ボランティアについての案内、図書管理グループからは子ども図書館に関するクイズ、企画グループからは「おはなし会」の紹介など、運営を支える多彩な活動報告が続きます。
この日披露された紙芝居「おかあさん、すごい!」を見ながら、私は思わず日本にいる自分の母を思い出し、うるっときてしまいました。子どもたちだけではなく、大人にこそ読んでほしい、そんなお話です。
ストーリーテリング「かげをみつけたカンガルーぼうや」は、道具を使わず語り手の言葉だけで紡がれる物語。こちらも始まった瞬間から一瞬で引き込まれ、聞き入ってしまいました。

また、開館30周年を記念して作成されたキーホルダー「ボンボンふーちゃん」は、ボランティアの方々の思いが詰まった限定1000個。「ふーちゃん」は開館当初から皆に愛される、バンコク子ども図書館のマスコットキャラクターです。「ボンボンふーちゃん」が利用者の手に渡るたびに、図書館の温もりを感じさせてくれます。

図書館を支えるのは、数多くのボランティアです。
「カウンター業務」では開館・閉館作業や貸出システムのサポートを担当し、「総務」グループでは運営管理など、「図書管理」グループでは本の修理や書架整備など、「企画」グループでは、イベント企画やディスプレイ作成など、それぞれ担っています。

ボランティア未経験でも大丈夫。ベテランの方が丁寧にフォローしてくれるので安心です。カウンター業務のシフトが入っていても「子どもが急に熱を出してしまった!」なんてときには、グループLINEで仲間がすぐに助けてくれるという心強さも。活動を通して人との輪が広がり、新しい居場所を見つけられるのも大きな魅力です。
30年という歳月を歩んできた「バンコク子ども図書館」。そこには、本を通して子どもたちが笑い、学び、そして成長していく「オアシス」が広がっています。

【所在地】
日本人会別館1階

【開館日時】
火・水・金・土の9時30分〜16時(第一土曜は休館、ペストコントロール時は午後休館)

【利用条件】
日本人会ファミリー会員。貸出券は1枚200バーツ(1年間有効)

【貸出冊数・返却期限】
貸出券1枚につき12冊、貸出期間は2週間です。休館日が返却日に当たる場合は、次の開館日が期限になります。

貸出や返却は基本的にセルフサービスですが、カウンターにはスタッフもいるので安心。休館時には返却ポストも利用できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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