ThamePoの舞台をたどる 心が近づいた街角たち

『ThamePo Heart That Skips a Beat』は、人気ボーイズグループ「MARS」のドキュメンタリー制作を通して生まれる恋とメンバーそれぞれの成長を描くボーズ・ラブドラマです。胸の鼓動がふと乱れる瞬間――恋が「始まってしまった」と気づく、その一瞬の揺らぎを丁寧にすくい取ったストーリーです。
静かな視線の交差、言葉にならない間、ほんの少し近づく距離。感情だけが確実に前へ進んでいく。その繊細な描写こそが、本作の魅力と言えるでしょう。
物語の中心にいるのは、アイドルとして輝く一方で不器用な孤独を抱えるThame と、過去の恋に傷つき、感情を内に秘めるようになったPo。そしてふたりの関係を時に鋭く揺さぶる存在としてJun が配置され、物語は静かに、しかし確実に深まっていきます。
最初はただ「気になる人」だったはずの存在が、いつの間にか「手放したくない人」に変わっていく。その過程が、日常の風景と溶け合いながら描かれていくのが『ThamePo』らしさです。
第6話で印象的に登場するのが、Opposite Makro Sathornのバス停。「どのバスに乗るの?」とPoに聞かれ、「77」と答える Thame。その何気ない会話から始まるこのシーンは、ふたりの「帰りたくなさ」が静かににじみ出る名場面です。
「送っていってもいい?」
そう言いながら、また少しだけ一緒に歩く。



お互いが、もう少し長く同じ時間を共有したくて、無意識のうちに歩く速度を落としている。その空気感が、このバス停というごく日常的な場所によって、よりリアルに伝わってきます。
このシーンでは、近くにある歩道橋も重要な役割を果たします。実はこの歩道橋、中央で降りることが可能です。そのため、Opposite Makro Sathornのバス停を少し通り過ぎた位置から撮影すると、ドラマとほぼ同じ画角で写真を撮ることができます。
歩道橋で、ふたりがなかなか別れられずにいるあの空気を、現地で追体験できるのがこの聖地の魅力です。
バス停から少し歩くと、第3話でJunとPoが車を停めて話すシーン に登場した道にたどり着きます。
目印は、二人の背後に映った大きな歩道橋。

ここで交わされた言葉は多くありません。しかし、声を荒げたJunや Poの沈黙が、ふたりの距離感や葛藤を雄弁に物語っていました。
歩いてみると分かりますが、この一帯は車通りも多く、決して「静かなロケ地」ではありません。それでも、ドラマの中では感情だけが浮かび上がる。その対比が、この作品の映像美を支えています。
『ThamePo Heart That Skips a Beat』の聖地巡礼をして強く感じるのは、場所そのものが感情を語っているという点です。
バス停、歩道橋、何気ない道。どれも特別な観光地ではありません。
だからこそ、ふたりの「帰りたくない」「もう少し一緒にいたい」という気持ちが、現実の風景と重なり、胸に迫ってくるのです。
Opposite Makro Sathorn のバス停で、少しだけ立ち止まってみてください。歩道橋を見上げ、ゆっくり歩いてみてください。
きっと、あのときのThameと Poの鼓動が、ほんの一瞬、自分の中でも跳ねるのを感じられるはずです。
『ThamePo Heart That Skips a Beat』の世界を、ぜひバンコクの街で体感してみてください。
前回に引き続き、『ThamePo Heart That Skips a Beat』の聖地をご紹介します。今回の舞台は、第7話でMARSメンバーのJunがPoを連れてきた場所「Such A Small World」。JunとPoがここで映像制作の作業を進める、あの印象的な時間が流れた場所です。

一言で言うと、ここは「カフェ」の枠を軽々と飛び越えたCo-Playing Cafe(コ・プレイイング・カフェ)。
映画、音楽、ゲーム、ボードゲームなど、いろいろな「好き」が同じ空間に同居していて、ひとりでも、誰かとでも、過ごし方を自由に設計できるのが最大の魅力です。
Such A Small Worldは、バンコク旧市街側の人気エリア・タラートノーイ(Talat Noi)にある、歴史ある建物The Corner House Bangkok(チャイパッタナーシン/Chai Phattanasin Building)の3階に入っています。


Such A Small Worldは、単なる「撮影に使われたカフェ」ではなく、『ThamePo』が描く“創作の時間”と相性のいい場所でした。
第7話のJunとPoのシーンを思い出しながら、タラートノーイの街歩きとセットで、ぜひ物語の温度を持ち帰ってください。
タイ自由ランド 2026年2月20日号掲載
タイ自由ランド 2026年3月5日号掲載
ティウ
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