巨大プロジェクトが進行中!都心にも郊外にも続々とオープン予定

2024年の上半期は、エムスフィアなどの商業施設が続々とオープンし、観光客もタイに多く旅行しに来るようになった。より多くの観光客がタイに来てもらえるよう、複数の巨大プロジェクトが着々と進められている。今注目されている巨大プロジェクトは3つ。「デュシット セントラルパーク(Dusit central park)」、「ワンバンコク(one Bangkok)」、「バンコクモール(bangkok mall)」である。

まず、「Here for Bangkok」というコンセプトの下、バンコクの中心部に新たに登場する複合施設。それが「デュシット セントラル パーク」。この場所には以前、1970年開業のデュシタニホテルがあり、一旦は50年間の幕を閉じたが、再び同じ場所でさらにパワーアップして再オープンされる。3期に分けて開業し、第1段階のデュシタニホテルが正式にオープンし、そこからレジデンス、デパート、オフィスなどのその他の施設が2025年から2026年に完成予定である。外観からするとまだまだのような気がしたが、ホテルはあともう少しで完成しそうだ。

まだまだ工事中の「デュシット セントラルパーク」

まだまだ工事中の「デュシット セントラルパーク」

69階建てのレジデンスの売上報告書によれば、当初の目標を上回る総戸数406戸のうち300戸以上が完売したという。購入者は、タイ人が75%、外国人が25%で、外国人はアジア人が大多数で、ヨーロッパやアメリカの顧客もいるという。部屋の価格は、サトーン通りの景色を望む55㎡のワンベッドルームは1700万バーツから、ルンピニ公園に面した部屋は3700万バーツに上昇する可能性があるという。

公園が一望できる部屋の方が人気ということで、価格がサトーン通りよりも2倍も高いが、すでに8割以上もの超高級住宅が完売され、しかも7割以上がタイ人の購入者ということは、タイ人の富裕層に人気の立地なのだろう。それに加え、屋上に広大な公園が出来るのも魅力の一つにもなるのだろう。

まだまだ工事中の「デュシット セントラルパーク」

ルンピニ公園から見た「デュシット セントラルパーク」

真ん中にあるビルが「デュシタニホテル」。完成しているように見える

真ん中にあるビルが「デュシタニホテル」。完成しているように見える

デュシットセントラルパークはMRTシーロムの近くにできるが、その一個隣の駅であるMRTルンピ二駅から直接繋がっているのが「ワンバンコク」。総床面積 183万㎡に5棟の高級ホテルと3棟のレジデンス、4つの小売エリア、それに加え5棟の高級オフィスタワーが入る複合施設。ホテルには、「リッツ・カールトン ホテル バンコク」と「アンダーズ ワン バンコク」と「フレイザースイート」が参入する。レジデンスには、「one 89 wireless」と「Super Luxury residence」と「Luxury residence」が参入する。4つの小売エリアには、2024年第4四半期に開業予定の「parade」と「The stories」、その後「Post 1928」が開業予定となる。

MRTルンピニ駅直通で便利

MRTルンピニ駅直通で便利

緑の中に高層ビルが建ち並ぶ「ワンバンコク」

緑の中に高層ビルが建ち並ぶ「ワンバンコク」

特に注目なのが、paradeの地下1階4600㎡を超える敷地面積に、「デパ地下」をコンセプトにタイに初進出となる「三越」がやってくる。その地下1階には、すでにフードコートや飲食店が少しばかりだがオープンしていた。その他のエリアにも今後、「とんかつ徳」などの日本の飲食店などが進出する予定である。

2025年に全てが完成予定のワンバンコクは、サステイナビリティに力を入れており、全体の50%を緑のスペースにしたり、再生可能エネルギーの活用や水の再利用などをしたりするという。

デュシット セントラル パークもワンバンコクも高級さを意識しつつ、ルンピニ公園とのつながりで自然などの緑を取り入れた作りになっていた。

ワンバンコクの地下にあるフードコート

ワンバンコクの地下にあるフードコート

1割ほどしかオープンしていない様子

1割ほどしかオープンしていない様子

殺風景なので、早く完成し、多くの人で賑わっている様子を見せて欲しい

殺風景なので、早く完成し、多くの人で賑わっている様子を見せて欲しい

そして、少し郊外にも巨大プロジェクトが進められている。それがタイ最大級のショッピングモールであり、ザ モール グループの世界最大級のデパートの 1つとなる、と言われている、バンコクのバンナー地区にできる「バンコクモール(bangkok mall)」。

面積100ライ、内部利用可能面積120万㎡以上、投資額500億バーツをかけた巨大プロジェクトで、今年できたエムスフィアは200億バーツと言われ、その2倍にも及ぶ投資額になっている。そんな莫大なお金をかけて作られているバンコクモールには、16000席の収容力を持つコンサートおよびエンターテイメントホールや、15のシアタールーム、面積30000㎡のテーマパーク、面積20000㎡のウォーターパーク、最大収容台数8000台の駐車場などができる。バンコクモールの向かいには、バイテック国際貿易展示場があるが、バンコクモールにもコンサートホールを作ることで、コンサートやイベントに参加した人がショッピングモールの方にも収益をもたらしてくれるだろう。また、住居やオフィス、ホテルなどの施設もできるということで、地元の人たちだけでなく、観光客にも来てもらえるような計画になっている。

奥の方にモールの建物が見える「バンコクモール」

奥の方にモールの建物が見える「バンコクモール」

バンナーにはすでにメガバンナーがあるが、駅から少し離れている。しかし、バンコクモールは、BTSウドムスック駅とBTSバンナー駅からスカイウォークでアクセスすることができるため、より気軽に行ける。また、これからバンナー駅からスワンナプーム国際空港に繋がるライトブルーラインのLRTができたり、高速道路の近くであったり、大型バスなども乗車できるバスターミナルもできたりと、タイ人だけでなく観光客にも楽しんでもらえるような場所になるだろう。バンコクモールは、2025年から一部オープンし、2026年には完全オープンをする。完成すればライブやイベントなどでしかいく機会がなかったこのバンナー地区に多くの人が集まる場所になるだろう。

バンコク市内の土地の価格は上昇し、大きな施設を建てる場所もなくなりつつあるため、これから新たに建設される商業施設などは、少し郊外にできる傾向になるだろう。そして、商業施設などが郊外にできることで、人の流れがより激しくなりタイ国内の経済がより活発になるだろう。

デュシット セントラルパーク(Dusit central park)の場所

ワンバンコク(one Bangkok)の場所

バンコクモール(bangkok mall)の場所

2024年7月5日発行