【懐かしの一面記事】本帰国のシーズン 単身者への切り替え進む 2018年は特に多い印象(2018年3月掲載)

あの頃のタイをもう一度

弊社フリーペーパー「タイ自由ランド」は、2026年9月をもちまして創刊30年目を迎えます。

これまで誌面を飾ってきた歴代の一面記事を復刻し、当時の記事とともに、懐かしいバンコクの街並みや、その時代を彩ったタイでの出来事を振り返っていきます。

今とは大きく姿を変えたバンコクの街、当時話題になったニュース、暮らしや流行、そして在タイ日本人を取り巻く環境――。

過去の記事を読み返してみると、そこにはその時代ならではのバンコクの空気が詰まっています。

「こんな場所があった」「こんな出来事があった」と懐かしく感じる方も、まだ当時のバンコクを知らなかった方も、ぜひ30年の歩みとともにお楽しみください。

あの日の一面から、バンコクの30年をたどります。

 

〈2018年3月掲載〉本帰国のシーズン 単身者への切り替え進む 2018年は特に多い印象

 毎年2月から3月にかけての時期は、駐在員の本帰国が多い季節です。引越し業者や不動産関連は大忙しとなりますが、人が動くシーズンには、多方面に影響がみられます。

 商船三井引越しセンターでは、ソンクランまでほぼ毎日スケジュールが埋まっている状況で、今年は本帰国する人が、例年より多い印象だそうです。

 タイへの新規赴任者は、単身者が増えていて、若い人が多いようです。以前は駐在というと男性ばかりでしたが、女性もたまに見受けられるようになり、時代の変化を感じるとのことです。

 ヨシダ不動産でも、新規の部屋探しは、単身者が増えているようです。

 ここ数年の傾向として、家族で駐在していた人が、家族だけ帰国して、単身での駐在になるケースも増えているようです。

 子どもの進学で家族だけ帰国するのは、特に会社命令ではありませんが、会社の予算の関係で、単身になるパターンも多いようです。

 多くの企業で駐在員の予算は削減されており、駐在員の家族用に、運転手付きの車を用意する会社も減りました。このため、主婦同士で運転手付きの車に乗る姿もめっきり減っています。

 また単身になると住まい探しの基準も変わってきて、通勤の便利さを優先する人が多く、部屋も1ベッドルームが主流になります。

 BTSが通り高速道路の入り口にも近いプラカノンは、単身者に人気で、単身者をターゲットにした日系飲食店が、徐々に増えています。

 また日本人会のサークルなど、いろいろな集まりも、毎年この時期になると何人ものメンバーが、帰国してしまい、新たなメンバー募集をするところが多くなります。

 日本人会女声コーラスは、幅広い年齢層の歌好きの女性が集まって、日本の唱歌、合唱組曲からミュージカル、タイ語の曲までバラエティに富んだ歌を、和気あいあいと楽しく歌っています。今年はこの時期にメンバー18人中5人が本帰国するとのことで、昨年も同じくらいだったそうです。

日本人会女声コーラスでも毎年この時期に本帰国するメンバーがいます

 コーラスは20人くらい会員がいるのが理想ですが、他の月にも本帰国される方は、ポツポツと1人ずついるとのことです。

 他のサークルでも最近は、本帰国は年度変わりだけでなく、一年を通じてある傾向で、駐在員やその家族を中心に活動しているサークルは、メンバーの維持に苦心されている様子です。

 また駐在員の常連客が多い日系のバーや居酒屋では、本帰国の多いこの時期は、新規顧客獲得のために大切なシーズンとなります。

 「せっかくお店を気に入ってもらい、よく通ってくれた常連さんが、帰ってしまうのはとても残念」との声を日系飲食店でよく聞きます。

 本帰国は毎年恒例のことで、店舗により感じ方は違いますが、今年は特に帰国する人が多いと言うところもあります。

 本帰国は駐在員だけでなくロングステイヤーでもあります。

 ロングステイヤーの場合は、駐在員のように特定のシーズンに本帰国が増えるということはないですが、タイの物価高や健康の問題で、本帰国せざるを得なくなる人もいます。

 ロングステイヤー交流会に聞くと、昨年は円安でタイにいるメリットが減ったと帰国する人がいたそうです。

 またタイは私立病院では治療費が高額で、80歳を過ぎて持病や病気になると帰国してしまう人が多いそうです。

 チェンマイでも長く居た人たちが、ほとんど帰国して、60代の人たちが、新しく来ているそうですが、新たにタイでロングステイを始める人は、少なくなっているのは確かなようです。

 今後も日本とタイの物価の差は縮まり、経済的なメリットを求めてタイでロングステイする人は減ると思われます。

日本人単身者が増えているプラカノンとオンヌット