怖いだけじゃなくて最高に後味悪くて、誰も救われないホラー小説【なまなりさん】と、日本に一時帰国したときの思い出①
先月の10月前半に、日本に一時帰国したのですが、おそらく3年ぶり?でした。
コロナの規制が緩んでも、手続きが面倒で帰らなかったんです。
10月前半ということで、残暑は引きずっているものの、時期は最高でしたね。
そのときのこと、いろいろ書きたいなと思うのですが、
前回のブログでホラー漫画の大家、伊藤潤二先生の企画展がバンコクでも開催されているよ
ということを書いたので、
(前回のブログはこちらから→ 伊藤潤二のホラーハウスはMBKで12月31日まで開催!【行ってきました】)
ホラー関連ということで、
日本で一時帰国中に、ネットで取り寄せて読んでいたホラー小説「なまなりさん」を紹介したいと思います。
現物の写真です。単行本サイズです。
表紙の写真から不気味ですよね。
作者は怪異蒐集家、オカルト研究家として知られる中山市朗先生です。
みなさんは中山市朗先生はご存じですか?
怖い話が好きな人なら知っている超超超有名な方です。
怪談といえば、稲川淳二さんが有名ですが、
おそらく稲川淳二さんの次の世代で、有名な方でしょうか。
そのほか、私はお笑い芸人の北野誠さんと、北野さんとも仲良しの西浦和也さんの怪談が大好きです。
北野誠さんと西浦和也さんは、まだYouTubeがなかったころから、
全国の心霊スポットに出向いて、その映像をおさめたDVDを販売したりしていました。
今考えるとすごいですよね。
現在、怪談を話すYouTube番組とか死ぬほどありますが、
その方達にとっても、中山市朗さん、北野誠さん、西浦和也さんはレジェンド中のレジェンドの方々ですね。
ぜひ、ネットで検索して聞いてみてください。
それで、早速「なまなりさん」の中身なんですが、これが、どうにもこうにも救いようのない話で、
後味が悪すぎて、
「えっ、、それ沙代子さんと健治さん(←主人公の人達)、結局可哀そうなままじゃん、、、」
みたいな感想で、
「いや、それさぁ~、最初に呪いをかけた方も悪いけどさぁ、、いくら悪いことをしたからって、みんな不幸になってんじゃん、、、」
みたいな感想なんですよ。
そんな、感想だけ言われても、、、、という方。安心してください。
なんと、中山市朗先生ご本人が、YouTubeで本を紹介してくれているんです!!
本のあらすじというか、だいたい3分の1くらいを紹介してくれていますね。
そして、「ホラー小説」と紹介しましたが、
これは実際に、中山先生の知人が体験した話で、それを聞いて全部まとめたという本なんです。
この話を聞いたら、最後まで本を読みたくなって買ってしまうかもしれませんね。
電子書籍なら簡単に買えるんですが、私、、、恥ずかしいんですが、
今でもわざわざバンコクの紀伊国屋に行って、紙の本を注文して日本から取り寄せてもらって読んでいるんです。
それで、だいたいの本は取り寄せできるんですが、
「なまなりさん」はけっこう昔の小説なので、取り寄せできなくて、
日本に一時帰国中に買って読んだという流れなんです。
ちょっと、そろそろ電子書籍デビューしようかなと思いましたね。
そして、中山市朗先生の有名な書籍に「新耳袋」というのもあるんですが、
その中でも、有名で映画化されたお話『ノブヒロさん』というのもありまして、
それを紹介している動画もおすすめです!
たっぷり、1時間半解説してくれていますよ~。最高ですね!
この『ノブヒロさん』も、まぁ後味が悪い悪い。
最初、ちょっと気味悪いな→ えっ、怖い~何それ!逃げてヤバいよ!→ えっ、ちょっと主人公の方、可哀そうと思ってたんだけど、う~ん、、本人が執着しているというか、、望んでいるというか、、
みたいな感想を抱きました。
人間のドロドロした感情が先にあって、霊とか呪いはおまけなんじゃないかみたいな感じですよね。
それで、一時帰国の話を書くつもりが、怖い話の紹介で終わってしまいましたが、
この本が届いたときに、日本が急に寒くなった日で、
暖房もまだないので、厚着して震えながら読みました。
お酒も3年ぶりに飲みました。ビールは冷えるので、日本酒を飲みました。
コロナの後遺症もあり、自律神経が非常に乱れやすいので、お酒を飲むのが怖かったんですが、
久々の日本で気が緩んで、「まぁいいや」という気分になり、飲んでしまいました。
酔っ払いながら、寒さで震えながら読んだ「なまなりさん」でした。
私にとっては楽しかった思い出なので、「なまなりさん」の表紙を見ると、懐かしい気持ちになります。
そして、この本を読み終わったときに、怖いというよりも、
ものすご~く、救いようのない悲しい気持ちが襲ってきました。涙も出ないような、どうにもしようがない悲しい気持ちです。
主人公の沙代子さんの気持ちと重なったのかなとも思いました。
そんな、日本に帰国したときの思い出のひとつです。
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